2013.03.31 Sunday

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2012.05.19 Saturday

Cantera Opal


相変わらず風の強い日や急な雷雨が多いですが、昨日今日と初夏らしいいい天気。庭のツツジも満開でその手前の洗濯物は時々そよ風にゆられて、乾燥した空気の中すぐに気持ち良く乾いておりますよ。緑の類いはもうワサワサでお向かいが全く見えない状態、な5月中旬。

と、昨日、IJK(神戸国際宝飾展)に仕入れに行ってまいりました。本年で16回目だそうで、ワタシがこの職についてまもなく始まったんですね、知りませんでしたが。年に何度か東京をメインにこの業者向けの展示会がありますが、その昔は出展者側でのディスプレイ製作と前日仕込みでよく東京には行っておりましたが、久しく足が遠のいており何年かぶりに訪れました。

こんな会場にネームタグを首から下げて入ると、「あぁ、ワタシも宝石屋の端くれかぁ・・・」としみじみ思ってしまいますが、久々の展示会場はこの不景気にしてはまぁそれなりの入場者かと。決して以前のようなにぎわいはありませんが。で、今回は今後のワタシの商品としての作品製作の為のルースを求めにやってきたわけですが・・・。

半貴石で大ぶりのラウンドカボッション・・・が欲しかったのですがなかなか無いモノで、一種類に留まり、しかもサイズが小さい、残念。コレで何とか考えて商材をツクって参りまするわ。で、あちこちグルグルと周っておりますれば、まぁ、聞いたコトの無い名前の石だらけ。勉強不足も手伝っておりますが、ツクル側は石留なんかも考えておりますので、素性のワカラナイ石は困りモノな訳ですよ、コレが。でも、そんな中にワタシとマッチング、そう出会うべくして出会ってしまいました!その名を「カンテラ・オパール」。

もう、一目惚れですよっ!こんな石あったんだぁ、って感じ、ビビビっ、です。オパールにも色々種類があるのですが(詳細は割愛、スンマセン)この「カンテラ・オパール」とは母岩ごと研磨してルースに仕立ててあるんです。

どういうことかと言いますとオパールの多くはそのきらきら光る部分のみを一緒にくっ付いている他の岩石(母岩)から切り離して研磨する訳です(全部がそうではありませんので注意)。しかしこれはあえてその母岩を残して、見方によってはあたかも洞窟の中を覗いているような、または暗闇の先の宇宙のような世界をその隙間から覗かせるような、なんとも言えない細工がソコにあるんですよ。ワタシはソコに痺れた訳です、チラ見せ、ってとこですか。

ひとつとして同じ表情の無いその個性もたくさんある訳でも無い数の中からチョイスするのも結構至難、いやむしろ石が必然性を持ってこちらへやってきたのかもしれません。一応ジュエラーとしてルースを扱ってはいますが正直それほどその魅力にはハマってないワタシが、ワタシ的には決して安いモノではないこの子達を2ピース、お持ち帰りになりました。うん、満足、ってか売りたくないかも(笑)。で、上ふたつは同じルースなのですが「遊色効果」(play-of-color)といって見る角度によってその色が変わるんですね、オパールってのは、青や、緑、赤にオレンジ・黄色と。

母岩の色もそれぞれ。なのでこれなんかは深い谷底の川に見えたり、少し緑の生える崖を流れ落ちる滝に見えたり・・・そんな想像がとっても楽しい「カンテラ・オパール」。カンテラとはメキシコで(あっ、この石はメキシコで採れるそうです)「母岩」という意味(メキシコだからスペイン語な訳ですが、石だと「ピエドラ」とかいいますね)だそうで、ワタシは最初、昔の駅員さんなんかが使ってた取っ手の付いた金属の小さな箱に電球かロウソクを入れて使う懐中電灯みたいに母岩の中から光が射している様が「カンテラ」なのかと思ったんですが・・・違いましたね(汗)。

この石を求めたブースの社長さんもこの石の魅力を存分に語って頂きまして、それはそれは気持ちの良い取引でしたよ。ワタシ自身もお客様にご相談されてルースを調達するのですが、その際「これは巡り合わせですからね」とお話します。その時その時に出会う不思議、またどこかで巡り合いたい宝石のお話でした。
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