2013.03.31 Sunday

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2010.03.27 Saturday

蓮の花・ペンダント9


辛抱きかなくなった桜が咲き始めました。でも、長い春雨と寒さに早くも小休止。今年も写真を撮りに行きたいのですが、以前行ったとある峠の桜並木の場所がどうしても思い出せません・・・偶然出会った場所だったので。来週探しに行きますから、まだ咲いていてくださいませ。

さて、数字と納まりの戦いが始まりました!名付けて「歯車の乱」。本人の頭の中が混乱をきたしカタチにならず。ですから記録的に書き綴りますので、今日の記事はどうぞ読み飛ばしてくださいませ・・・

と、↑は必要不可欠なアイテム、コンパス。ワタシタチは「ブンマワシ」と呼んでいます。地金に円弧をケガク時も同寸法が必要な時もこれ使います。今回は数サイズの歯車のケガキと歯割りに活躍中。


机上で必要だと判断した歯車を切り出して、歯のすり出しに糸鋸を入れました。直径3mmから9mmまで4種類。この歯のピッチは以前も作っていますし「ピッチ表」もオリジナルを作成してあるので楽勝楽勝とタカをくくっていたら・・・間違えてるよ、しかもピッチ表が、ウゥ・・・今までの歯車はなんで合ってたんだろう?ヤリナオシです・・・ヘコタレちゃんです。

機械で作るのではないので歯割りをどう簡素化するかがまずもっての基本。妄想、空想、いや想像してみてください。コンパスで描いた円周上を同ピッチで割っていくのに7・11・13・・・なんて素数で割ることはまず誰も考えないですよね。一番簡単なのが2。中心を通る直線がひとつあればいい。でも歯車にはなりませんね。次に中心を直角に交差すると4分割。実際コレも歯車として使いにくい。その次が円周をその円の半径で割ると6分割。小学校の時習いましたね、アレです。歯車らしくなりますが少しピッチが大きい。となると素数の7を飛ばして8分割。コレがワタシが作る歯車の最小分割数。

直径3mm×円周率3.14=円周9.42mm÷8(最小分割数)=ピッチ1.1775mm。
コレを基にあらゆる直径の円周を割っていくと整数で割り切れる(つまり歯数)ものが出現します。
直径4.5・6・7.5・9・10.5・12mm・・・
歯数8・12・16・20・24・28・32・・・

この時分割するうえで厄介なのが直径7.5mm歯数20の場合。既出の説明で4・6・8・12の分割は製作し易い(ケガキの時30度・60度・90度は簡単に出せるから)。しかし円周を20で割ることは半周を10で割る、4分の1周を5で割る・・・そう、ピッチ間のセンターが出せないんです。1.1775mmはあくまでも数字の上での話しでケガキで1万分の1mmなんて出せるはずが無い。ブンマワシの決めたピッチがココでは重要になる訳で・・・ってもう訳が解らないでしょ。

まっ、とにかく使えるサイズがこれで判明。直径3・4.5・6・9・12mm・・・


で、今度は入力する回転数を出力側で大幅に減らす必要がある。
蓮の花の開閉スライドは歯車の回転運動からクランク機構による上下運動に変換される。1回転で1回満開になる時間を約1時間と設定した場合を考える。

1時間=60分=3600秒
入力側の歯車の歯数がサンプルで30、出力側が10に設定(実際は32と8ですが計算が楽なように)。
1秒に1歩で振り子が1歯進めると3600歩=1時間
3600歯÷入力歯数30=120回転
と言うことは120回転した時最終歯車が1回転、減速比120・・・
(簡単な例でいうと、10歯と20歯の組み合わせで減速比2)
ペンダントのサイズから考えて使える最大減速比は4。減速比4のセットを3段で減速比64。
プラス減速比2を1段セットで128と120に近づくが合計4段セットのまさしく「ギアボックス」は精度的にも寸法的にも他の構造との干渉も考えると・・・そこで減速比の大きいウォームギアを検討するも構造的に難アリ・・・


ナノデ脳ミソガ破裂シテオリ・マ・ス・・・もし最後まで読んでくださった方がいらっしゃいましたらアリガトウゴザイマス。
2010.03.20 Saturday

蓮の花・ペンダント8


三連休・初日、天気も良く春本番の陽気です。道すがらの桜は今か今かと開花待ちのパンパン状態。さて、今日は出かける用事があったのでブログ更新できないなぁ、と思っていたのですが、今更新中。なぜなら何処もかしこも渋滞・・・20分でいける場所に2時間で到着しない・・・ひきかえしてきました。40km渋滞って、ゴールデンウィークかっ?!そんな日は家でマッタリいたしませう。

で、今週は予告通りギミック関係の実験サンプル、やってみました。
おさらいしますと、「首からさげたペンダントが歩くことによる振動で一方向の運動をして、その運動の方向と時間をコントロールしながら蓮の花を咲かせる」、というモノですが、今回の実験は「運動そのものを作り出して次のギミックに伝える手前まで」の部分です。

「蓮の花・ペンダント5」で振り子ハンマーとバネの考察がサイズを除き完了してましたので、その続きです。そしてリンク先の「アトリエ・ホープ」さんから機械式万歩計の写真を送っていただき、そこからの抽出と立体化です。まず歩行振動でハンマーが上下に揺れます。上下運動を回転運動に変えるためハンマー回転軸上の歯車に伝えます。この時点で大切なことが2点。

1・・・同一方向にしか動かないこと、つまり逆回転しない。
2・・・ハンマーの振幅1回に付き決まった量だけ回転運動に変える。

2の解決にはハンマー振り竿上の送り爪が歯車の歯を1つだけ動かす範囲を送り爪回転軸の可動域で限定する。四角く開いたスリットがその範囲。ハンマーそのものの可動域をドテピンで固定しても同じことですが可動ギミックの浮きを防止するため、このような構造にしました。

1の解決には逆回転防止の爪をつけました。写真右下のアルファベットの小文字の「g」のようなパーツです。右の円はオモリで爪が上にいくように、つまり歯車を停めています。同一方向にしか回転しないよう(時計回り)方流れの歯を切った歯車が逆回転防止の爪でおさえられている為ハンマーの振りで下がる送り爪が方流れの歯を1つだけ滑り、次の振動でハンマーが上がる時歯を1つだけ送り、同時に逆回転防止爪も1つだけ送ります。

ワカリニクイ説明で恐縮ですが、たったこれだけの構造も文章にするとなんだか煩雑ですねぇ。まっ、とにかく歩いた時の振動がこれで不可逆の回転運動になるってことです。次はこれを決まった時間(決まった歩数)で満開にする歯車のセットと蓮の花の運動軸に伝える為に再び上下の運動に変換する(クランクになるかな?)ギミックに移ります。

サイズが30mm×30mmでやはり思うより大きいので25mm×20mmぐらいまで落としたいところです。それから送り爪の押さえも必要です。バネかオモリ式か・・・この辺も完成のイメージで見せる部分の構造の解釈でデザインも織り込みつつ消化できればと。

ということで次回は歩数と時間と歯車の歯の数と、計算しながら・・・数字は拒否反応が・・・(苦)。
2010.03.13 Saturday

蓮の花・ペンダント7


三寒四温+春雨。北日本では大雪、南日本では桜の開花。ホントに日本列島って縦長なんですね。
大阪は寒い日が続いて洗濯物もなかなか乾いてくれませんが、それでも植物達は春が来ていることを今年も察知しています。剪定したクレマチスが新芽を出し始めました。初夏には綺麗な花を咲かせてくれることでしょう。今年も庭の桜だけは花芽をつけてくれず・・・残念。


イタリア出張記が2週続きまして作品から遠ざかってしまいましたが、蓮の花4段積がとりあえずカタチになりましたのでご報告です、とは言ってもまだ仮組みです。上の花びらから下の花びらまで開く角度を少しずつ大きくする調整に時間がかかりました。下の花びらほど大きく開きます。それでもまだ動作不安定な花びらもあるので微調整が必要ですし・・・花の真ん中には「花托」(実物ではお椀をひっくり返したような形の黄色い部分、種が入っているかな)をこれから作ってロー付けしないとです。


閉じた状態↑。満開と蕾の間は無段階で徐々に開いたり閉じたりします。茎内部の丸線が2.5mm上下することによって開閉する仕組みです。他のパーツとのリンクも合わせて微調整が必要なので花は一先ず置いといて、いよいよ運動ギミックの振り子から歯車を介して上下運動に変換するパーツの実験+本製作にかかります。振り子のハンマー部分はタダのオモリじゃおもしろくないので、蛙がジャンプして水面に顔を出すようなものにしようかと妄想中・・・フムフム・・・

さてさて、頭の中の妄想青写真がすんなりカタチに移行できるか・・・「いやぁー、無理っしょ、絶対。」
スッタモンダの次回記事にもはや頭痛がっ・・・
2010.03.06 Saturday

2006・イタリア出張記 その2

あぁー、久しぶりに熟睡できました、頭も体もスッキリです。 このところの不眠症に加え、コンクリート造のマンションにもかかわらずいたるところからの「家鳴り」にさらに眠れず・・・誰からのメッセージなのでしょう?しかし、3月に入ってから雨が多いですねぇ。春近し、ですか。さて、蓮の花は4段目突入ですが調整に時間がかかってます。少しずつ前進ですが、よって画像ナシ。先週に続いてイタリアのお話を時系列で。

イタリア到着後、宮殿での展示会3日間を過ごして、ようやくお遊びの観光、オリンピック開催中のトリノへ。トリノと言えば車好きのワタシにとってハズセナイ「FIAT」の生産本拠地、AlfaRomeoもココで作ってますね。ファッションの国、イタリアは車もお洒落です。ルパン三世が乗ってるFIAT 500(チンクエチェント)は有名ですね。あっ、車の話しは大脱線しかねないので置いといて・・・トリノ市内です↓。



オリンピック開催中にもかかわらず案外人が少ない。聞けば普段はもっと静かな街でこれでもかなりの人出らしい。目貫通りでしょうか、石畳に真ん中は路面電車が走ってなんともヨーロッパの街並み。写真には写ってませんが歩行者用側道には多くの所で建物からせり出した天蓋(アーケード)が付いており、雨の日でも傘をささずに歩けます。写真奥の赤い建物はオリンピックオフィシャルのグッズ売り場。ワタシもピンバッジかなんか買いましたねぇ、何処いったんだろう・・・そうそう、ドイツ人の応援団と何故かこの辺りで一緒に写真を撮りました、ナゼニ。



で、ちょっと休憩。Baratti & Milanoというかなり古くから営業しているというCAFEで、ココでしか飲めないBicerin(ビチェリン)を頂きました。ホットチョコレートにエスプレッソ、それに少量のアルコールが入ってます。「ウマイっ!」、珈琲大好きなワタシ(特に苦くて濃いもの)、寒い日にはほんの少しのアルコールがこれまた良い!



トリノでお土産を買うならチョコレート。隠れた名店STRATTA、他にも有名所があったのですが現地の人曰く、オススメらしい。イタリアのチョコレートは三角柱のものが多いようで、大変美味。実はココで10人分のお土産買いました、チョコレートに1万円?!・・・フィギュアスケート金メダリストの荒川さんもココで買い物したそうで。



観光話はここまで。↑ここはイタリアの宝飾品生産地「ヴァレンツァ」、日本で言う甲府ですね。集合住宅のほとんどがアトリエ・工房で、一階には道具屋さんが入っています。何百・何千と小さな工房が軒を連ねているそうです、静かな街でしたけど。



いよいよ工房見学。ここからは通訳さん無しっ!ひぇー、どうすんの・・・しかしナントカナルものです、超片言の英語で。各々の会社の規模にもよるのでしょうが、この工房ではかなり分業化されていました。作り・セッター(石留め)・仕上げ・ワックス鋳造、などなど。日本でもあまり他所様の工房は訪れることが少ないのですが、イタリアでも机周りはあまり変わったところは無く似たようなものでした。が、ひとつ決定的に違うところは「部屋全体が薄暗い」こと。手元だけ明るい方が仕事しやすいそうですが、ワタシはヤリニクイかなぁ・・・あと、これもヨーロッパと日本の違い、リューターの持ち方です。リューターとは小型の強力モーターの入ったペン型の道具ですが、先に付けるビットを変えることによって、穴を開ける・削る・磨く、など、無くてはならない道具のひとつです。日本の職人の多くは、鉛筆を持つように使いますが、ヨーロッパの職人は指揮棒を持つように上から握って使います。ワタシにはこれまたヤリニクイ、ってかムズカシイ・・・



手元です。年季の入った机です。スリ板を直接机に嵌めるのは欧米スタイルですね。日本ではカスガイに嵌めて木製のクサビで固定するのが一般的。ヤットコを机袖に掛けたり職人それぞれ使い良い工夫がありますが、それにしても机の上にモノが無さ過ぎ。綺麗だけれどもどうなんでしょう・・・



こちらは磨き専門のブース、女性の職人さんが仕上げをしています。中央にあるボックスはバフモーターのスピードを変えるものだそうで、対象によって速度を変えるとの事。ゴム製の指サックをつけて作業していましたが、これも感覚が難しそうですなぁ・・・所変わればイロイロ細かい違いはあるものですね。



この方はワックスのインジェクション専門。量産品は原型を作ってそれをゴムやシコリンでメス型を取り、そこへ溶かしたワックスを圧力をかけて注入。取り出したワックスを木のような形に組み上げて(ワックスツリーといいます)一度に何十個も鋳造します。この仕事もとてもムズカシイです。ゴムの中の原型を取り出してメス型を作る作業を「ゴム切り」といいますが、切り取るラインが鋳造物に反映されないように工夫したり、石を留める細いツメにも溶けたワックスがちゃんと流れるように切込みを入れたりと、まぁそれはそれは経験則の賜物ですな。



イタリア最終日前にミラノへ。今は新しくなって無くなっているはずのミラノ国際見本市場です。日本での有明ビッグサイトみたいなものです。タクシーの看板がありますが、イタリアでは道端で手を上げてもタクシーは止まってくれません、乗れないのです。日本の路面電車の駅の島のようなタクシー乗り場がそこらじゅうにあって、そこで待っていると流しているタクシーがやってくるのです。これって便利なのでしょうか?バスじゃないっつーの。



会場内部の様子。日本での見本市にも何度も行っていますが、なんだかヤッパリお洒落感が違うんだなぁ。一軒の店のようにブースが間仕切られていて宝飾店街のよう。何社か周りましたが、一人で歩いているとショッチュウ声かけられました。しかもまずイタリア語。どっからみても東洋人でしょ、ワタシは。次に英語で、ウゥーっ・・・・・・



最終日はホテルのリストランテで日本チームの最後の晩餐。ワラジ一足分のミラノ風カツレツに豆腐一丁分のラザニア。量多すぎ、美味しかったけれど。↑コレはミラノ到着日の晩にホテル前のトラットリアで食べた魚介満載リングイーネパスタ。スズキのアクアパッツァも絶品でした。ワタシは90ユーロもしたリストランテよりトラットリアの方が満足。本場のパスタ、あぁ、食いたい。


とても良い機会でした。仕事でしたので観光はほとんどありませんでしたが(アタリマエ・・・)バイヤーの仕事を知ったこと、工房を直接訪ねることなどは普通に旅行してたら絶対無理ですからね。タクシー乗るのも、一人メトロ乗るのも貴重な経験・財産になりました。そうそう、何処行っても花が飾ってあるのが印象的でしたね。宮殿での展示会でもケータリングがかなり遅れていて、食事スペースをノンビリ作るも花だけは時間をかけてあれやこれやと置きまくりセットする、これもまたお国の違いでしょう。次のチャンスは巡ってくるでしょうか?スイスのバーゼルにも行ってみたいですねぇ。まぁまぁ、次回は個人旅行でフィレンツェのポンテベッキオ宝石屋巡りかな。以上イタリア出張記でした。
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