2011.12.30 Friday
2011を振り返って・・・
「小晦日」・・・さて、何と読むのでしょう?字を見れば「大晦日」(おおみそか)の前の日、ってイメージできますよね。正解は「こみそか」、いえ、嘘っ、「こつごもり」と読むんだそうです。12月30日、そう本日が「小晦日」。こんな日があるなんて知りませんでした。で、大掃除も「厠」を除いて終了、仕事道具の手入れも済ませてあとは静かに新しい年の明けるのを待つのみ。
2011年も明日でおしまい、やはり超特急の「師走」でした。そして本年は個人的にも日本でも、そして海の向こうの国々でも、天変地異に改革や革命の勃発、世界中での経済危機・・・これほど辛いコトや悲しいコト、激変が立て続けに起きた年は無いのではないかと。東日本大震災とそれに伴う福島の原発事故、多くの人命を奪い、暮らしや生きる希望を瞬く間に押し流した圧倒的な力の天災に見舞われ、あまりにも厳しい現状を突き付けられた日本。輪をかけて世界の経済や情勢の危機や不安定が人々のココロを荒んでいく・・・しかしそんな無慈悲の中からあらためて思う「絆」や「互助」。地理的にも歴史的にもある意味「特異」な日本・日本人ならではの粘りや強さといったものが垣間見えたようにも思えます。人間は一人では生きていけないし、へこみっぱなしでも前には進めない。そんな中でのスポーツや音楽などの芸術の分野の貢献や知らせ、また多くのボランティアの方による支援は言うまでも無く皆のココロに励ましやサポートになったに違いない、と。
ワタシ個人にも昨年から今年にかけて悲しみや苦しみ、辛さを、そして様々の救いや親兄弟・親戚・友のいるコトのありがたみ・・・これらがワタシの今までの人生の中で最も強烈に押し寄せたまさしく激動の2年間でした。
本当に経験した事の無い辛さが襲った昨年から、劇的に変わり始めたのは昨年末から仕事場を自宅に移してから。2月から彫金教室を始め、作品の作り込み、4月のホームページ開設に友との再会と数多くの新たな人との出会い、旅先や諸先輩方との食事やドライブといったコミュニケーション、二足のワラジでの仕事開始。もう、整理がつかないほど動きに動き回った2011年。そしてこれまで感じた事の無かったキモチの変化が・・・それは新たな年を迎えるに、今までは「また歳をとる」ぐらいにしか思わなかった自分が、「どんな年になるだろう」と来る年を楽しみにしているワタシが、今ここにいます。
勿論、良いコトばかりが起きるとは思いません、間違いなく辛い出来事も起きるでしょう。でも何となく乗り越えていけるような気がするのです、とても不思議な感覚ですが。辛かった昨年から少しでも脱出できるようにワタシが思いつく、出来る範疇のコトはちょっとずつではありますが積み重ねてきたつもりです。昨年の今頃の記事に「助走の為に下がっても良い」と書いていたのを読み返しました。だから、ジャンプできそうな前向きな気持ちで一杯なんです。
自分も頑張りましたが、それ以上に周りのあらゆる方々に支えられてプラスのベクトルがワタシのココロにまたアクションに繋がっているコトを忘れないようにしたいです。その証拠に今年のワタシのこのブログへのアクセスは月平均3000アクセス、年間35000アクセスほどになりました、ワタシのモチベーションを保つ大きな源泉です。
来たる2012年は精一杯飛んでみようと思います。末筆で失礼ですが今年、本当にたくさんの皆様にお世話になり、またご迷惑をおかけいたしましたこと、感謝と謝意をもって今年最後の記事にさせて頂きます。アリガトウゴザイマシタ!!!
新年に向けて久しぶりに花を活けました。では皆様、良いお年をお迎えくださいませ。
2011.12.29 Thursday
フクシア・ペンダント 完成
2011年も残り2日になりました。年末の火の用心が町内を周っています。昼間はそこら中で掃除機の音が聞こえて・・・ワタシも本日から大掃除開始。って言っても半分済んだばかり、明日も半分、いやそれ以上しなきゃならないですぅ。でも年賀状は出すことが出来ましたっ、ほっ。元日に届きますやら・・・微妙です。
と、本年の締めくくりとご挨拶は明日にまわすとして・・・。
完成です!!!「フクシア・ペンダント」。元はと言えば、弟の家に遊びに行った際に近所の大きな植木屋さんに立ち寄って綺麗な蕾の付いた「フクシア」を買って帰ったコトから、この製作に取り掛かった訳で、コレが無ければ本来違う作品に取り掛かっていたんですね。で、構造的にも動かす部分は前回の「蓮の花」よりはるかに簡単だろうから2〜3か月で完成して、っていう間の「コマ」的に考えていた訳で・・・。それがどうして、結局やり直しの連続に8か月ぐらい掛かってしまった訳で・・・。
まぁ、でもまた新たに勉強になり「引き出し」が増えました。いずれにせよ「完成」は何回やっても嬉しいですっ!自然のモチーフをその原寸大で出来るだけ同じような動きに再現するコトは相変わらずとてもムズカシイです。それでも作品の数を積んでいくにしたがって何となく掴めるモノも出てきます。何がと具体的には言えないのですが・・・。
ギミックの構造の説明はもう散々書いて・・・文章で伝えるのもムズカシイこと、思い知らされますわ(笑)。全体写真を載せましたので簡単に説明!花首センターに3層構造のパイプが仕込んであり、うち一つは花弁を開閉させるモノ、残り二つはメシベとオシベの伸縮する部分。花弁を開閉させるパイプには最下部に板状のスロープが4枚付けてあり、バチカンを兼用するネジを回すとそのパイプが上下に動き、花弁根元に付けたL型アングルを作動させて開閉する、ギミックです。バチカンを締め切ると花弁がロックされて花の向きを問わず蕾の状態を保つことが出来ます。メシベとオシベも蕾状態にはストッパーで止まります。
花首に仕掛けたギミックを抑え込むために花弁と花首部で4本のネジで締めつけてあります。これも今まで同様修正・修理の効くようにすべて分解できるようにする為です。
内側花弁はホワイトゴールドで製作し、上下方向で艶消しのグラデーションを付けました。間にはメレダイヤをセット。全長63mm・最大幅15mm・付目8.7g。K18 WG/YG-Dia Pendant
年明けに動画をアップいたしますのでまたご覧くださいませ!
と言うコトで年内完成いたしましたので、年明けより次作品に取り掛かります。が、まだ内緒にしておきましょう・・・というのは、ギミックの試作から始めないといきなり本体製作に掛かれないモノになるからで。これはまだサイズやギミックの詳細を含めたデザイン等、青焼きも完成していませんので、そこから始めたいと思います。また、いちから苦しむのですな・・・好きでやっているんですがね。
で、並行モノも製作いたします。これはギミックは入りませんが、ワタシにとって初めてになるコトをいたします。その後の計画等も徐々に報告していきますねっ!とりあえずこの年末は忙しく疲れましたぁ(笑)。
明日、2011年の締めくくり記事を書いて大晦日を迎える予定です。はぁ、もうアチコチ筋肉痛が・・・歳には勝てませんなぁ。
2011.12.26 Monday
フクシア・ペンダント 14
クリスマスも終わって、さぁ、今年も残すは5日。5日だけっ!?いわんこっちゃない!猛スピードで2011年も終わりますよぉ・・・やり残したコトはありませんかぁ?やり残しじゃぁないけれど年内にせねばならぬコト、ワタシありますっ!でも、年賀状はプリントできたもんね♪住所に宛名に一筆書いて・・・って前のブログでもボヤいてたか?
さてさて、年の瀬の過ぎ去る速度に合わせて「フクシア・ペンダント」もエライ勢いで進んで、やはり年内完成を達成できそうです!!!ということで完成目前のチョイ見せ、でございます。ギミックの微調整もほぼ出来てペンダントのギミック可動パーツ兼バチカンもツクリまして、あとは組み付けのネジをツクって仕上げてオシマイ!
で、只今そのネジを切っておりまする。写真・ペンダントに付いている丸カン付のネジは仮留用に作ったモノですので、新たに一個ずつ納まるネジを新調、交換しています。サイズはいつも通り直径1mmのネジ。ダイスはあててありますのでネジ頭のマイナスの部分の切り込みとその部分の成形、長さ調整をしていきます。そうそう、ギミックのスクリュー引き込み部分ですが、バチカン先のネジ部とバチカン本体との間で丸カンでもって仕切ってロー付し、花上部のホワイトでツクったパーツの上部丸カンを挟み込んで回転はしますが上下の運動は固定する、コトによってその先のメシベパーツが上下する、っていう構造です(スミマセン、やっぱりワカリニクイ説明ですな)。
完成後、ムービーもアップいたしますのでそちらで仕組みを観察してくださいませ!完全完成後にまたイロイロと書きますし、その後、年末のご挨拶も致したいと思っておりますので都合あと2回更新します。それから、っと、と、イロイロ書き過ぎてはイケマセンな、次回次回。
では、完成での全体写真をお楽しみに!今から年賀状書きまーす!
2011.12.22 Thursday
フクシア・ペンダント 13
今日の日の入りは大阪で午後4時51分で一番お日様の出ている時間の短い「冬至」。柚子湯に入って南瓜を食べると風邪をひかないらしいけれど、どちらもしてませんねぇ。午後5時を過ぎると急に暗くなって冷え込みも一段と強まるようになってきました。今年のクリスマスは寒波が日本を襲うようで予報によると大阪でも雪の降る所が。積もってくれればせめてものホワイトクリスマス、でなければただただ寒いばかり・・・オヨヨ。でも明日から日が少しずつ伸びていくんだなぁと、仕事部屋は電気ストーブもあまり効いてない感じなので靴下にルームシューズに厚手のスリッパ、着るものはもこもこになり仕事中は袖が気になるので腕まくり。何だかなぁ・・・。
今日で本年の彫金教室も終了、年賀状の版下もほぼ完成。とりあえず一段落ついてホッとするも、残すは大掃除と作品製作。ということで何となく進捗速度が上がってきた感じのフクシア13弾目のご報告!見えてきました、ゴールが!ひょっとして年内完成かも?!いや、断言は避けておきましょう、目標として年内完成を目指す、ってことに(笑)。たいがい何か起こりますからねっ。
で、まずは今年後半が異常に過密スケジュールだった為に手を付けられなかったのと、開閉部ギミックの3度に渡る作り直しに結果まとまらなかったコト、二大要因です・・・進捗しないのは。今まではメシベの部分の根元にあたる三段ロッドアンテナ式ギミックをメシベの距離を稼ぎたいが為に押し出して、その際の動きが花弁の開閉に繋がるよう製作していた訳ですが2枚までの開閉には支障が無いものも4枚となると微妙な誤差がその動きを妨げるし、支点と力点の距離からもたかだか1gに満たない花弁を持ち上げるコトが出来ないでいたのですね。
それで、「押してダメなら引いてみな」ってコトで三段目の一番太いパイプのみを引き上げる方法に変えてみましたところ・・・イッパツOK!ってこんなのあり?!まぁ、メシベの伸び代は減りましたがもうコレはその寸法上から構造的に無理だと判断いたしまして。説明いたしますと、花弁の開閉アングル部の木端面をパイプに付けた三角のスロープが持ち上げる、ってただそれだけ。ただし、閉じた時のストッパーは新たに設けないと花弁がぶらぶらとフリーになったままになります。
開閉には三段目上部にメスネジを切って、バチカンと一体になったオスネジを回すことによってゆっくり上下にパイプを動かします。バチカン部は回転に対してフリーでありつつ上下には動かないよう固定することによってパイプを動かします(なんか解りにくい説明だなぁ、次回写真付で説明します)。バチカン部も大きめに作って手で回しやすいようにする予定でございます。結局、花弁以外全部作り直して・・・いやはや、いつもどおりでありまするが。とりあえずあと数日はフルタイムで時間が取れそうですから、冒頭、ひょっとして完成も有り得るかも?な訳なのです。キリの良いトコロで完成させられるようガンバルぞぉ〜。
週末の冷え込みには用心しつつ、サンタクロースが皆さんのトコロへやってきますように!
2011.12.20 Tuesday
2011 職人忘年会
萌える新緑を運ぶ薫風の時期も最大限の力で燃え盛る太陽に生物の様に動き続ける入道雲の季節も稲刈りの済んだ田の畦道に毒々しくも可憐で華奢な紅の彼岸花が埋め尽くす日々も、一日は同じ24時間。なのに年の瀬を迎える師走の一日とはなんと短いことで、もはや3分の2が終わり残すは11日。やり残しているモノばかりが山積し、気忙しく落ち着かない間に日は暮れて来年が駆け足でこちらへ向かってきます。
とりあえず急ぎの仕事はもう入りそうにありませんのでぼちぼちこなして、作品ヅクリにも手を掛けておりまする。ようようゴールが視界に入るかもというトコロまでこぎつけまして、まぁ一安心しても良さそう(ホントかなぁ・・・)。年内はまだ記事更新したいと思っていますので製作の記事は後日詳細をアップいたしますね。それと年賀状の版下ももうちょいで完成かな、大まかな部分は出来たのでバランスの微調整やフォント選択等々、完成したらしたで宛名書きに一筆コメント入れて年賀切手貼って、年賀のスタンプ押して・・・今年は少し多めの70〜80枚ほど。いやはや間に合うのでしょうか・・・。
さて、一昨日の日曜日、かねてより予定をしておりました「忘年会」を我が家で執り行い無事(?)お開きと相成り候。メンバーはワタクシが本年一番お世話になった方々。貴金属一級技能士4人にワタシの彫金教室の優秀な生徒さん、最近チョクチョク記事に出てくる面々でございます。お酒を飲めない人(何故かワタシの周りの職人さんは下戸ばかりで、ワタシも含み)ばかりで、ならばその分ちょっと張り込んで「カニ鍋」にしましょうと。これまたタイミング良く内一名のご家族が本場にカニを食べにいらっしゃるとの情報でクール便にて「産直」を送って頂き・・・。
なんとも豪華な鍋に舌鼓。外で食べたら一人1万円ぐらいしちゃうんじゃぁないかと言うぐらいの贅沢は家での宴会の特権!ワイワイガヤガヤ飲んで(お茶・コーラ・・・ノンアルコールビール)喋って笑ってなんとも楽しいひと時。カニ鍋の後の「カニ雑炊」ははち切れんばかりのお腹に押し込んでのほぼ完食。で、そのうえドルチェに「ムッシュマキノ」のロールケーキ。超ハイカロリー・・・まっ、そんなの一向に気にしてませんがね(笑)。
この不景気、ことこの貴金属業界は言わずもがなどん底は間違いなく、あまりにも厳しい状況にここ数年以上さらされて、ややもすれば廃業に追い込まれる職人さんもある中、何とか各々の努力とチャレンジでガンバッテきたワタシ達。辛さは勿論、しかしこればかりだと廃業どころか廃人になってしまいますからガス抜きや楽しみも共有して、また来年も前に進んでいこうじゃぁないか、と(ん!?、こんな大袈裟でもないか?)。
まだ今年の総括には早いですがワタシ個人的には懐は相変わらず寒いですが、たくさんの人に出会いまた助けて頂き、感謝に堪えません。ということで年内に片付けねばならぬモノに着手して、「終わり良ければ全て良し」にいたしませう。
2011.12.14 Wednesday
忙しいのか暇なのか・・・
なんか、ブログ書きたいコトいっぱいあるんだけど、他にこなさなきゃならないコトばかりで、全然書けてませんが、しかし、書きたい・・・、月食も写真撮ったのにぃ。で、とりあえず急ぎのお仕事は全部終了、残りは納期が長いのでじっくりでいいのですが、そうなるとイマイチ腑抜けた感じもするし、ようやく時間が出来たと「フクシア・・・」に掛かるも上手くいかず・・・。何か他のこと考えながら作品ツクってもはかどりません、ジレンマ、スパイラルぅ。
やはり気忙しい師走も半分終了、いよいよ時間にせっつかれる感じ。なのに甘いものばかり欲するは寝ても寝ても足りない睡眠、おまけにぎっくり腰ぎみ。目下の懸案は年賀状の版下作り。毎晩ちょっとずつやっつけながら・・・慌ててもしょうがないけど空回りだなぁ。とりあえず焦って踏み外さぬよう「急がば回れ」、ですね。
↑はマイクロトーチの着火機。瞬間湯沸かし器のパチパチいうヤツね。トーチの先をスイッチの上に置くと放電して火が付く超便利なアイテム。16年間使ったコトが無く、ずーっとライターで点けてましたが、コレ使い出すと仕事が早いです。なのに進まぬ作品とは・・・トホホっ(泣)。明日もガンバロウっ!
2011.12.10 Saturday
リフォーム [K18YG/White Opal Ring]
今シーズン一番の冷え込み、本日大阪も10度を下回りこの時間は3度ほど。仕事部屋は広くはありませんが玄関が近いせいか超寒いっ!一枚多く着込んでセラムヒーター点けて椅子には電気座布団敷いて・・・でも、チェーンスモークなもんで窓が少し開いており。いっそ煙草が辞められたら、と、辞める気もさらさら無いのに思っても始まらない話。もっと寒くなる2月頃は靴下にルームシューズにボアスリッパの完全防備!まぁ、今年はエアコン付けたから節電には気を付けながら風邪などひいては元も子もないので暖房いれますか?
と、12月も33%終了。何が気になるってやっぱり「年賀状」。今年は仕事関係でのお知り合いが大変増えましたので70〜80枚は書かないとならないのに版下も出来て無く。宛名と住所と一筆と葉書おもては未だすべて手書きしてますので大変なんですねぇ、とまだ他人のふりをしつつ。
今週は仕事が非常にスムーズに進んでリング手作り一品を3本(内、個人オーダー1本、本業2本)完成です!このハイペースは修行時代の勢いです。その当時は週に2本手作り品・週1交代制で丸1日修理でサイズ直しやチェーン切れ、新品仕上げ、ホワイトもののロジウムメッキ処理・その他毎週200〜300本のサイズ直し&新品仕上げ・それに外部デザイナーとの打ち合わせに催事のデコレーションオブジェ製作・・・これは地獄でした。朝から晩まで超音波洗浄機は動きっぱ、おかげで投げ込みヒーターは必要なし。でも、振動子は何度換えたのでしょうか?
そんな訳で「ホワイトオパールリング」リフォーム完成です。彫金教室の生徒さんTさんからのオーダーです。遊色は少ないですが元々ブローチにバラバラについていたモノを花弁状にまとめてセンターにルビーをセットしました。5枚ものの枠に腕を付けるとセンターが出ないのでリングの肩部分は少しアールを付けてオフセットしながら重心にくるようにしてみました。個人オーダーでは久しぶりの王道細工でしたね。セオリー通りだと製作時間も2日で完了、ほぼ悩むような作業は無く地金取りも無駄なく進みましたね。まだ納品前ですが喜んで頂けたらワタシシアワセ。
昨日今日は角ダイヤ10ピースの一文字リングと丸メレ5ピースの一文字リングほぼ完了。このペースで仕事があると忙しいながらに波に乗れるんですが、まぁそうはいかない時代。とりあえずは来週から作品製作に掛かるコトが出来そうです、今のところ。年末は決まって年内納めの急ぎ仕事が入るものですからココロヅモリはしておいて、っと。
明日は予定も仕事も有りません、メズラシク。なのでこんな時間まで起きてブログ書いて、まだ何かごそごそして、明朝は久々に目覚ましかけずに起きたい時に起きよーっと、寒いみたいだから布団から出るのがツラい時期のささやかな再びシアワセ。ブログを始めて2年と222日目の記事でした。
2011.12.07 Wednesday
どえりゃ〜もん、です。
昨日に続いて更新いたします。とりあえず年内分の個人オーダーのリフォームは完了、本業の急ぎ分を二つ残すのみ(今のところ)になり少し余裕が出てきたかな。仕事もそうだけどその他の諸々なんかも考えながらの毎日は脳ミソがパンク気味でやたらと眠たく、床に就くやいなや「のびたくん」状態で深い眠りに入っており・・・ビックリするぐらい寝ております。
さて、本日の写真、只今ワタクシ「彫り」の練習中、上手いもんでしょ!なっ、訳ないです・・・うそ・ウソ・嘘!!!こんなもの人間業じゃぁないですよ!って人間が手で彫ったモノですがね。この仕事の主はワタシの大先輩のクサノさんのお知り合いのまさしく「彫金師」の横川安彦さんの手によるサンプルです。愛知県で彫金をされている横川さん、実は数年前からワタシはお名前とお顔を知ってはいたのです。クサノさんのアトリエで「こんなスゴイ人もおるんやでぇ」と何かの本で見ていたのです。
その本で見る分には「THE 職人」という感じの方で、「とっつきにくい人かなぁ」なんて自分も職人なのに勝手に想像しており・・・。とその横川さんが所用で関西へいらっしゃる旨、クサノさんとウチボリさんから連絡を頂き、当日は泊りで来られるというコトで「会ってみない?」と。そりゃぁ、会わない理由が有りません、元から入っていた予定を変更していざご対面。その際、ワタシの作品を持ってきて見てもらったら、というコトで「メカセミ」や「蓮の花・ペンダント」などを持参。宝塚近辺の居酒屋でお食事会となりまして・・・。
と、こんな書き方ならもうお解りですね、そう、その風体やお話のされ方などはお堅いイメージの「職人」さんとは程遠く、何とも気さくで楽しい方。そうこの方技能グランプリの金メダリストでもありまして(クサノさんも金メダリスト、ウチボリさんは「なにわの名工」とワタシの周りはスゴイ人だらけで)、まぁ、写真を見ていただければわかると思いますが、数ミリの間にコレだけの装飾をタガネで彫り出す「超一級」の腕前で・・・。たくさんのタガネを使い分けての美しいラインを出されています、脱帽、いや「神」ですな、コレは。
ワタシ達のジュエリーメイキングはある程度分業されており、ワタシは地金を加工してストーンの留まる枠をツクル「ジュエラー」とか「ゴールドスミス」って言います。で、横川さんのような方は「チェイサー」とか「グレイバー」とも。その他、キャスト職人、原型専門職人、石留めは「セッター」さんとかストーンのカットは「カッター」とか「石磨り」とか・・・。で、彫刻や石留をする職人さんを「彫り屋さん」と我々は呼びます。
日本語で「彫金」とは字のごとく「金属を彫る」モノを指して言いますが、ジュエリーメイキングに携わる職人を総称して「彫金師」と呼んでいます。で、特に横川さんのような仕事は装飾の彫に留まらず地金をタガネで起こして石を留める「彫留め」もその範疇。日本でも世界でも枠をツクって彫留もこなす職人というのはとても少ないです。やって出来なくはないのでしょうが、いわゆる「どっちつかず」な職人になってしまうという理由で昔から分業になっているそうで。二兎追う者は一兎も得ず、ってヤツですな。
で、何故、このサンプルがワタシの手元に有るかと言いますと・・・ワタシの持参した作品を見て頂いたところ、大変感動してくださり「こんな作品を見ながら酒が飲めるとは幸せだなぁ」とおっしゃってくださり、そのお礼にとこのサンプルをくださったのです!まぁ、それからは勿論お互いの仕事の話や今後の目標などなど・・・あとは野となり山となり・・・面白おかしい話しを。とにかくその仕事内容とは全然違う気さくで楽しい方、こんな方にまた出会ってしまいました。
で、時間も時間でお開きと相成りまして予約されていたホテルまでお送りして・・・。と、どのようなシチュエーションだったか定かでは無いのですが確か・・・横川さんが「クルマでラジオを聴いていたら、名古屋限定のギャグを言っていて、30年も前からあるギャグなんだけどねぇ」と。「さて、ドラえもんはいつも手をグーにしてるけどあの手の中には何を握っていると思う?」と質問。はて、ギャグだというのに真面目に考えてしまったワタシ、返答に困り「なんですか?ワカリマセン」というと・・・「どえりゃーもん・・・どえらいもん・・・ドラえもん」・・・沈黙の後、爆笑!「スゴイモノ」ってことね(笑)。いやはや横川さんが「どえりゃーもん」ですよ、楽しい時間をアリガトウゴザイマシタ!!!
と、その後も連絡を頂きこれから色んな意味で(?)お付き合いが深まるコトが楽しくなるそんなお人との出会いでありました。後のこぼれ話もまたいずれ記事で紹介いたしまする。さて、もう眠い・・・風呂入らんといかんですが、どぉしましょう、なんだか面倒やねぇ・・・ムニャムニャ・・・オヤスミぃ、ナサイ。
2011.12.06 Tuesday
彫金教室「Bird Bracelet」完成
近年季節はやはり少しずれてきていますね、「師走」になってからの関西の紅葉は今が見頃ど真ん中、御堂筋の銀杏並木は真っ黄色に染まり、柔らかい太陽の日差しで冷たい空気もいささか暖かみを帯びています。我が家の庭の桜の木は先週の大風で一枚残らず落ちて来春の準備を始めており、代わりにもみじが上から紅く染まりつつ。ワタシの好きな晩秋から初冬、この短い時間を楽しみたいと思っていますが・・・。
仕事は一先ず急ぎ分から解放されていますが年内納めがありますからそれなりに忙しいのです。が、それよりもプライベートの方で色々お手伝いに行ったり、新しい人との出会いなどで食事に出かけたりとこれまた輪をかけて忙しい。お知らせしたいコトが山ほどあるのですがなかなかブログを更新する時間がとれません(泣)。が、忙しい中での充実感は何時になくワタシにとって大きく、また久しく感じなかったモノであり・・・、だから、色々報告したいと思っています、ちょっとずつ。
ということで、もう先々週のコトになってしまいますが、彫金教室の常連さんSさんの最新作「Bird Bracelet」完成です!もう何作品目になるのでしょうか?当然ですが回を重ねるごとに細工が上手になってますねっ。ワックスの基本的な部分やヤスリのかけ方などはもうワタシの手を離れてガンバッテいらっしゃいます。で、今回は鳥の部分はワックスで削り込んで、ほかのチェーンや金具の部分はメタルワークとなりまして。
と、本格的にロー付や地金のなましからヤットコでの成形など始まりましたが、やはりココに来るとまた勝手が違う。のは当たり前ですがマイクロトーチにビビりつつも、丸カンや楕円カンをワタシの見本を見てもらいつつ実践!各パーツ完成後、組み立て、そしてロー付。やはりいきなりの丸カンロー付は難し過ぎたようで・・・。以前、一度平打ちのリングは体験してもらっていたのですが、そのロー付は地金を丸めてリング状にした合わせ目一ヵ所のみ。これはそんなにムズカシクは無いんですがモノが小さくなると突然トーチの火の入れ方、大きさ、距離などなど、ワタシが説明するにも難儀なコトになります。
これこそ経験して失敗していかないとなかなか思ったように出来ません。まぁ、いきなり出来てもらってもワタシ的には困りますがね(笑)。おまけにシルバーがロー付も仕上げも一番ムズカシイ貴金属。でも、コレが難なく出来るようになるとプラチナもゴールドもさしてムズカシク無くなるのです。いずれの材料も硬さも違いますし粘り気も違いますから、曲げ加工やロー付の温度、仕上げの工程などひと手間もふた手間もかかったりします。なので、一概には簡単とは言えないか!?どっちやねん?ですね。
いずれにせよシルバーが一番ムズカシイコトは確かで・・・。ということでかなり手伝いましたが、トーチなどは一緒に持って温度の上がり方などを眼と肌で感じてもらいながらスキルアップできるようにしております。と同時にワタシの教え方のスキルも上がればいいんですが・・・(笑)。で、鳥のパーツはいぶし処理後にバフがけして羽の彫部分の強調で良い感じに仕上がりましたよ。まっ、とにもかくにも完成させましたよ!ホントによくぞ完成させましたね!それぞれの作品を手をかけた分愛おしく見ている生徒さんは皆さん同じく満足感と達成感に溢れています。
どんどん上手になっていく生徒さんを見ていてワタシも奮起いたしますが、何かと忙しい毎日、お日様を拝むことなく過ぎる日もあり足早に毎日が暮れていきます。作品製作に掛かれないもどかしさはこのところの不満の大部分ですが、本業の優先は当然、その後の余力でありますから、出来るだけ早く仕事を終わらせて作品に掛かりたい、そんな12月も20%終了。
明日も、記事書こうかな・・・?
2011.12.01 Thursday
陶芸体験@京都「米澤工房」
当初一週間に一回ペースのブログアップも最近は月に10ほどの記事を書いてると7日ぶりはご無沙汰でございます、に、なっちゃうっていうのは一体何なんでしょう?とにもかくにもチョイお久の記事更新でございますが別にサボったりめんどくさがっていたのでは無く、仕事とプライベートが一気に集中して毎日寝不足気味なのでございます。ゆえにかくの如きで・・・。で、やっぱり先生も走り回る「師走」がやってまいりました。つい何か月か前に同じコトを書いたような気がしますが、あぁ〜、時間が早過ぎるぅ。ツクリたいモノ、ツクラねばならぬモノ、しなければならないコト・・・ホントに間に合いませんっ、どぉしよう???
仕事はオーダーが残すは3点、今後の大きな予定は大掃除や年賀状書きなどを抜いて2つ3つ。暇な時は暇なのに忙しい時は一度にやってくるのはこれ常ですね、まぁ、せっかちなワタシでございますから慌て過ぎて怪我なんぞしないようにひとつずつ片付けて参りませう!で、何がそんなに忙しいって、今年ほど新たな人との繋がりがあるなんてワタシの人生では初めてかもしれないほど色んな方々とお会いしておりまして、それは仕事も然りプライベートでもご紹介して頂いてお名前を覚えるのがこれまた大変っ、一体いくつ名刺を配ったコトやら。
前置きはこれぐらいにして、さて本題。上の洒落た暖簾はと言いますと京都で陶芸作家をされています「米澤工房」の米澤さんのご自宅兼工房です。このブログをいつも読んでくださっている方は「ピンっ」ときました?そう、夏に京都五条の陶器まつりの時にご飯茶碗を購入したその作り手の米澤さんなのです。ワタシが最近よくお世話になっている先輩職人さんのウチボリさんのお友達で、茶碗を買った時に教室の話を聞いていたので近いうちにロクロを、と約束しておりましたのがようやく実現いたしました。京都の古い長屋を改造して店舗と教室をされています、コレ、ワタシの近い将来の希望の姿!
玄関をくぐると長屋特有の奥に長い土間、その右手には作品のギャラリーがありまして
こんな具合に並んでおります。欲しいモノばかり・・・さて、どおしたものか(苦)。
で、ロクロのはずが話し込んだり何だかんだで「手びねり」に挑戦!陶芸は実は今回が2回目、前回はもう十数年前に山口の萩でロクロ体験をしたきり、いずれにせよ初心者も初心者。とりあえずは体験というコトで仕事中に使おうと「マグカップ」をツクルコトに。まずは回転台(これもロクロだね)にそこになる部分の土を真ん丸に延ばして。
細長く延ばした土を一段積み上げて・・・
二段目を積み上げて、継いだ部分を指でならして・・・
三段目も積み増ししてこれまた継ぎ目をきれいにならしながら均一な厚みになるように上に延ばし成形、飲み口は当りが良いように水に浸けた鹿革で、つるーっと滑らかに。植木鉢ではありませんからあしからず・・・
そうしまして取っ手をとってつけたように合体!その隙間は木べらで埋めて綺麗にしておきまする。これで土捏ねの作業は終了、30分ぐらいかな。ワタシにとって土捏ねと庭の土いじりと水泳は無の境地に程なく近づける精神衛生上とても心地の良いモノで、何も考えないコトがこんなにキモチいいなんて、超脳ミソリラックス!!!
だったのに、最後の釉薬で「刷毛目」に挑戦するも何ともセンスの無いコノ有り様・・・(大泣)。やるんじゃなかった、っていうぐらいハチャメチャ・・・やり直しのきかない作業は悲しいかなこのままと相成り、全行程終了。まぁ、焼き上がりをお楽しみにということで、それからまた井戸端会議が始まり・・・。あっ、そうそうワタシのこの無謀なマグカップはさておき、米澤さんの作品をば。
良い感じでしょう〜、水差し、オサレです。ワタシにももう少しセンスがあるのかなぁと思っていましたが木端微塵に打ち砕かれて・・・その後皆で食事をして、あーでもない、こーでもない、食べて笑って、楽しい時間でした。陶芸に興味のある関西圏の方、よかったら一度出かけてみてはいかがでしょう?詳しくはリンクしました「米澤工房」より。
で、ご飯茶碗に引き続き「雲」モチーフの深鉢を買いまして、次の日の夕飯に「海老とブロッコリーのアンチョビ・オイルリングイーネ」を盛り付けて・・・。
次回は何をツクリませう?料理じゃなくて陶芸ねっ!
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- Selected Entries
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- 2011を振り返って・・・ (12/30)
- フクシア・ペンダント 完成 (12/29)
- フクシア・ペンダント 14 (12/26)
- フクシア・ペンダント 13 (12/22)
- 2011 職人忘年会 (12/20)
- 忙しいのか暇なのか・・・ (12/14)
- リフォーム [K18YG/White Opal Ring] (12/10)
- どえりゃ〜もん、です。 (12/07)
- 彫金教室「Bird Bracelet」完成 (12/06)
- 陶芸体験@京都「米澤工房」 (12/01)
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